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11.2全国集会&パレード

時代に逆行する排他的政策を糾弾 《Chosonsinbo

 

 

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「朝鮮幼稚園はずしにNO!すべての幼児に教育・保育の権利を! 11.2全国集会&パレード」が2日、東京で開催された。10月に開始した幼保無償化制度の対象から朝鮮幼稚園を含む各種学校認可の外国人学校が排除されていることに対し、国内外から批判の声が相次ぐなか、この日の集会とデモには、関東地方を中心に日本各地から同胞、学生、日本の労働組合、市民団体、各自治体の議員など約5500人が参加。参加者たちは、日比谷野外音楽堂での集会後、銀座の数寄屋橋交差点を通過し東京駅付近までの約3kmの区間をパレードした。

朝・日8つの団体が主催した集会とデモは、制度実施以降、朝鮮幼稚園への無償化適用を求める集会では最大規模となった。

12時の開場とともに、幼子から高齢同胞まで、幅広い参加層が場内へ集まった。最も目を引いたのは学齢前の子を持つ大勢の保護者の姿だった。間もなくして集会会場は立ち見が出るほどに満員となった。

午後1時に始まった集会では、はじめに、主催者を代表し「朝鮮幼稚園幼保無償化」中央対策委員会の南昇祐委員長があいさつした。

南委員長は、朝鮮学校閉鎖令の発令で象徴されるように1948年から70年以上ものあいだ、あらゆる差別や規制、政治的圧力で民族教育に対する弾圧を加え、今日に至っては学齢前の幼い子どもたちにその矛先を向けた日本政府を強く批難し、「到底許すことのできない排他的差別行為だ」と述べた。さらに、日本の植民地支配がもたらした在日同胞という存在に対し、法的、道徳的な義務を守ることはおろか、子どもの権利条約などあらゆる国際条約機関からの勧告を無視しながら差別政策を続ける日本政府を断罪した。また、南委員長は、日本政府が排他的な措置を早急に撤回し、朝鮮幼稚園に対し無償化制度を適用することを強く求めたうえで「子どもたちは同胞社会の貴重な宝だ」と強調。「今日の集会とデモを契機に同胞、日本市民が一層固く連帯し、幼保無償化の権利を獲得するまで闘い続けていこう」と参加者たちへ力強く呼びかけた。

続いて、朝鮮学校を支援する全国ネットワーク・平和フォーラムの藤本泰成共同代表があいさつした。

藤本共同代表は、あいさつ冒頭で、大阪市の百舌鳥古市古墳群が、今年7月にユネスコの世界文化遺産に登録されたことに触れ、「日本と朝鮮半島は、古代から切り離すことのできない文化を相互に影響し合いながら育んできたが、私たちは今こそお互いの歴史をきちんと学ぶ必要がある」と訴えた。さらに「日本の多くの政治家たちが、1868年の明治維新を日本の誇りだと思っているが、それは日朝の関係を大きく歪めた」とし、1875年の江和島事件や1895年の乙未事変、1910年の「韓日併合」など、植民地支配を通じ日本が過去に行ったさまざまな蛮行について言及。藤本共同代表は「高校無償化から朝鮮高校をはずし、いま朝鮮幼稚園の子どもたちを無償化制度から外した。政府自らがなぜ対立、差別を持ち込むのか。植民地支配の歴史をしっかりと学ばなければ政治家の資格はない」と断罪した。

次に、朝鮮海外同胞援護委員会から送られてきた連帯メッセージが紹介された。連帯メッセージでは、「在日朝鮮人児童を幼保無償化対象から排除した日本当局の前代未聞の差別を絶対に看過せず、民主主義的民族教育の権利を擁護するための在日同胞の正義の闘いを全力で支援します」として、参加者たちに連帯のあいさつを送った。

その後、壇上では、立憲民主党の初鹿明博衆議、日本共産党の宮本徹衆議、社会民主党副党首の福島瑞穂参議、元文部官僚で京都造形芸術大の寺脇研教授が来賓あいさつを、公明党荒川区議で日朝友好促進東京議員連絡会の保坂正仁共同代表が連帯あいさつをした。また、集会に向けて、立憲民主党の佐々木孝弘衆議、国民民主党の城井崇衆議、日本共産党の倉林明子衆議、日本維新の会の下地幹郎衆議、世田谷区の保坂展人区長から連帯メッセージが送られた。

各界からのアピールでは、はじめに、「幼保無償化を求める朝鮮幼稚園保護者連絡会」の宋恵淑代表をはじめ関東地域にある幼稚園の保護者とその子どもたちが登壇。発言した保護者たちは、時おり声を詰まらせながらも、「子どもたちの未来を自分たちの手で守っていく」と力強く前を向いた。

その後、BGMに合わせ、壇上には朝鮮幼稚園の教諭らに連れられ園児たちが登場したほか、子どもたちに大人気のピビンパレンジャー、コッポン、シアリなどキャラクターたちが勢ぞろいした。

小さな手でマイクを持ち「私たちはユチバン(幼稚園)が大好きです」「大好きなユチバンを応援してくれる皆さん、ありがとうございます」と一生懸命に話す園児らへ、会場からは大きな拍手があがり、その後、園児たちとキャラクターたちによる歌と踊りが披露された。

つづいて、各地から集まった学齢前の子を持つ父親代表たちが登壇。代表して宋明男さんが発言し、代表ら全員で怒りのシュプレヒコールをあげた。そのほかにも、日本の支援団体を代表し、日朝学術教育交流協会の藤野正和会長、こども教育宝仙大の佐野通夫教授が発言した。

閉会に先立ち、要請文が採択された。採択された要請文は、後日行われる要請活動を通じ関連府省へ提出される予定だ。

集会後、集まった参加者たちは、多くの人で混雑する東京駅付近までの繁華街を、日本政府による公的な差別政策を一日も早く是正するよう抗議のシュプレヒコールをあげながら練り歩いた。

集会を、「朝鮮幼稚園幼保無償化」中央対策委員会、朝鮮学園理事会全国連絡会、朝鮮学校全国オモニ会連絡会、「幼保無償化を求める朝鮮幼稚園保護者連絡会」、フォーラム平和・人権・環境、「高校無償化からの朝鮮学校排除に反対する連絡会」、日朝学術教育交流協会、「朝鮮学園を支援する全国ネットワーク」が共催した。

 

(文・韓賢珠、写真・取材班)

 

Category: 日本語 | Views: 873 | Added by: redstartvkp | Tags: Korea, Human Rights, DPRK, Chongryon, DPRK-Japan relationships, Japan